大量消費・大量廃棄社会が抱える5つの深い代償
Vol.3 ― 経済成長の裏で、私たちは何を失ったのか ― 「買っては捨てる」を当たり前にしてきた私たちの社会。 その代償は、想像以上に大きく、そして静かに進行しています。 ■ はじめに:経済成長の“裏面”を直視する 20世紀以降、人類は劇的な物質的豊かさを手にしてきました。 コンビニに行けばすぐに手に入る食品。1年に何度も買い替える服。次々に登場する家電やデバイス。 これらはすべて、大量生産・大量消費という経済モデルの成果です。 実は筆者も以前、ファクトリーオートメーションの企業に所属し、国内外の工場に対して生産性の最大化を支援する立場にありました。 コンマ何秒の生産スピードを追求し、いかに速く、効率よく、世界中に製品を供給できるか。 その技術と仕組みの最前線にいたからこそ、ある疑問がふと頭をよぎったのです。 「これだけ大量に作られている製品は、一体どこに行き、どんな結末を迎えるのだろう?」 目の前にあるのは効率のグラフとKPIばかりで、製品の“その後”に誰も目を向けていない現実。 この違和感が、いまの筆者の問題意識の原点になっています。 本記事では、今の社会が支えて
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