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地中に埋めた“モノ”の行方

Vol.6 ─「見えなくする経済」から、「巡らせる設計」へ ─ 地球はすべてを受け入れてくれる。 でも、それは“無限の沈黙”ではありません。 こんにちは。サーキュラーエコノミーを共に学ぶ連載、第6回です。 今回は、「地中に埋める」という行為の裏側に潜む、私たちの社会と経済の“設計ミス”に目を向けます。 「埋め立てる」は終わりじゃない。“見えなくする”という選択 プラスチック容器や古くなったスマートフォン。 「捨てたら終わり」と思っていたものは、実際にはどこへ行くのでしょうか? 私たちは廃棄物を“手放したつもり”でも、 実際には 「未来の誰かに預けている」だけなのです。 とくに、リサイクルが困難なものは「最終処分場」と呼ばれる場所へ運ばれ、地中に埋められます。 けれどそこには、“自然に還らない素材”が、何百年も居座り続けるのです。 1.プラスチック:500年残る、5分の使い捨て 石油由来のプラスチック──ポリエチレン、ポリプロピレン、

Eiji Yamamoto・

捨てたあとに始まる、“見えない痛み”

Vol.5 ― 廃棄物が社会と環境に与える、もうひとつの代償 ― 近所にごみ焼却施設や埋立地ができると、私たちは不安になります。 におい、景観、有害物質…誰しも「できれば避けたい」と思うのではないでしょうか。 しかしながら、アジアやアフリカの多くの都市では、それが「当たり前の風景」となっています。 都市の外れた郊外、あるいはその真ん中に、「ごみの山」が静かに、確実に積み上がっているのです。 それは単なるごみではありません。私たちの生活の“その後”です。 1.“地中に隠された痛み” 私たちは「埋めれば終わり」と思っているかもしれませんが、廃棄物は土の中で、じわじわと社会や環境を蝕んでいきます。 * ポリエチレン製レジ袋:自然分解までに500〜1000年 * 電子機器(E-waste):多くは分解せずに残留し、有害物質を周囲に放出 * プラスチック全般:光・熱・水によって分解されるとマイクロプラスチック化 そしてそれはやがて、次のようなかたちで私たちに跳ね返ってきます。 物質 発生源 人への影響 鉛(

Eiji Yamamoto・

「大量消費社会の地球への代償」

VOL.4 ― 資源は足りるのか?環境に耐えられるのか? ―                      「たったひとつの商品が作られ、使われ、捨てられるまでに、地球はどれだけの負担を強いられているのか?」 私たちは日々、多くの製品・サービスに囲まれて暮らしています。 しかしその“便利さ”の裏で、地球環境と未来の資源は確実に削られているのです。 今回は、「データと現実」を見ながら、私たちの社会構造がもたらしている環境負荷を深掘りしていきます。 1.地球が1年で再生できる資源を、人類は8か月で使い果たしている * 国際環境NGO「Global Footprint Network」によると、 地球の再生能力を超える“地球超過日(Earth Overshoot Day)”は、 2023年には8月2日まで前倒しされました。 File:1971- Earth Overshoot Day - line chart.svg - Wikimedia CommonsWikimedia Commons つまり人類は、1年分の自然資本(森林、

Eiji Yamamoto・

大量消費・大量廃棄社会が抱える5つの深い代償

Vol.3 ― 経済成長の裏で、私たちは何を失ったのか ― 「買っては捨てる」を当たり前にしてきた私たちの社会。 その代償は、想像以上に大きく、そして静かに進行しています。 ■ はじめに:経済成長の“裏面”を直視する 20世紀以降、人類は劇的な物質的豊かさを手にしてきました。 コンビニに行けばすぐに手に入る食品。1年に何度も買い替える服。次々に登場する家電やデバイス。 これらはすべて、大量生産・大量消費という経済モデルの成果です。 実は筆者も以前、ファクトリーオートメーションの企業に所属し、国内外の工場に対して生産性の最大化を支援する立場にありました。 コンマ何秒の生産スピードを追求し、いかに速く、効率よく、世界中に製品を供給できるか。 その技術と仕組みの最前線にいたからこそ、ある疑問がふと頭をよぎったのです。 「これだけ大量に作られている製品は、一体どこに行き、どんな結末を迎えるのだろう?」 目の前にあるのは効率のグラフとKPIばかりで、製品の“その後”に誰も目を向けていない現実。 この違和感が、いまの筆者の問題意識の原点になっています。 本記事では、今の社会が支えて

Eiji Yamamoto・